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【2020年最新】熊本県で豪雨災害により被災した方の雑損控除

この記事は、主に熊本県で2020年豪雨災害により被災した方が、確定申告で雑損控除を受ける場合の注意点をまとめたものです。

はじめに

令和2年7月の豪雨災害により、熊本県内では人吉市や球磨村渡地区などにお住まいで被災された方は多いと思います。昨年も佐賀県の集中豪雨の際に雑損控除に関する記事を作成したのですが(下記参照)、今回の熊本県の豪雨災害についても、雑損控除の対象になる方は多いと思いますので、どうかお忘れないように申告をされて下さい。

 

雑損控除

雑損控除とは、自然災害や火災、盗難、横領などによって、自宅や家財、車両などについて損失を受けた人が受けられる控除制度で、所定の金額を所得金額から控除した結果、個人の所得税や住民税の納付額を抑えられる制度です。

 

 

対象となる資産

自宅や、車、家財などが対象になりますが、下記の「棚卸資産」、「生活に通常必要でない資産」は対象になりませんのでご留意ください。

 

棚卸資産

個人事業主が所有している商品と考えてもらえばOKです。個人事業主なら棚卸資産について損害を受けた場合、事業所得の計算上で原則損失を計上できるので、雑損控除の対象外です。

 

生活に通常必要でない資産

別荘などの趣味、娯楽、保養又は鑑賞の目的で保有する不動産(平成26年4月1日以後は同じ目的で保有する不動産以外の資産(ゴルフ会員権など)も含まれます。)や貴金属(製品)や書画、骨董など1個又は1組の価額が30万円超のものなど生活に通常必要でない動産と規定されています。

 

※賃貸マンションを持っている方は、賃貸マンションについても適用を受けることができる場合もあります。所定の要件があるので、専門家にお尋ねください。

対象者

納税者(本人)は当然ですが、納税者と生計を一(簡単に言うとお財布が一緒で相助け合う関係)にする配偶者や、その他の親族で、その年の総所得金額が48万円以下の者の資産も適用可能です。例えば妻B名義の自宅について、夫Aが雑損控除を受ける場合は、妻Bの所得がある程度低い方でないと適用不可です。妻Bの所得がパート収入だけなら、給与の額面ベースで103万円以下の場合でないと適用できません。

損害の原因

次のいずれかの場合に適用できます。

 

    • 震災、風水害、冷害、雪害、落雷など自然現象の異変による災害
    • 火災、火薬類の爆発など人為による異常な災害
    • 害虫などの生物による異常な災害
    • 盗難
    • 横領

詐欺に関して

詐欺や恐喝は適用が受けられません。

従ってオレオレ詐欺やぼったくりバーはダメです。ちょっと可哀そうですね…。

雑損控除の金額

雑損控除の金額の算出方法ですが、現金の盗難であれば盗まれた金額がある程度分かるかもしれません。住宅や家財の損害額を算出するのは困難なので、簡便的に計算する方法を国税庁が示しています。被害の程度や家族構成によって控除できる金額も変わります。この点は専門家や税務署にお尋ね下さい。

 

なお、損害保険で補填される金額がある場合はこれを損害額から差し引きます。保険で補填される分は控除してはだめということです。

 

熊本地震で雑損控除を多く経験してきましたが、不動産の場合は、上記の簡便計算によらないで、不動産鑑定士と連携して鑑定評価を使うこともあります。当然費用がかかりますので、還付額が大きい場合でないと基本的にはおすすめしません。

罹災証明を取得しましょう

住宅に被害を受けた場合は、雑損控除を受けるために、被害を受けたことを証明する書類として市役所等の自治体から罹災証明書を取得しましょう。

 

 

罹災証明とは、災害の被害に遭われた方(罹災者)の申請によって、お住まいの家屋の被害状況の調査を行い、その被害状況に応じて「全壊」「大規模半壊」「半壊」「一部損壊」、「床上又は床下浸水」等を認定して、これを証明するものです。

 

罹災証明書の取得は、人吉では7月20日からです。お住まいの自治体にご確認下さい。

 

なお、不動産などの場合、購入時の契約書も必要です(見つからない場合も適用できる術はありますが)。

 

いつまでに手続きをするのか?

令和2年分の確定申告期限は令和3年3月15日までです(コロナの影響により延長がされる可能性はあります)が、この期限に遅れても大丈夫です。年末調整をしている、かつ、確定申告が必要ないサラリーマンの方なら、還付申告といって令和7年12月末まで申告できます。

まとめ

  • 令和2年の集中豪雨により被害を受けた方は雑損控除の適用を検討しましょう
  • 雑損控除は自宅や家財、車、現金などについては受けられる
  • 被害の原因は災害、盗難、横領など
  • 雑損控除の適用を受けるために罹災証明書を取得しましょう

高木 誠

この記事は令和2年10月現在の法令等に基づき作成されています。